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November 10, 2018

学問の志とは

先日、拙著を読んだので会いたいという方が、職場に来られた。もともと理系だったが、歴史学の研究を志しているという。習作的なレポートを書いたが、所属している研究会でリジェクトではないが、かなりの難癖をつけられたとのことで、どうしたものかと悩んでいるという。

そもそも、私の本なり論文を読んで会いに来たというところで、研究の世界では苦労されているのではないかとピーンと来た。

内容は、同じ歴史学とはいっても、私の専門外なので、正直詳細はの是非わからないが、在学中の指導教員には、どこかの雑誌に出したほうがよいとは言われているという。まあ、そんなにとんでもない研究とは思えない。

本人は、日本の学会はあきらめて?海外の学会を考えているとのことだが、理系ならばそういう手もあるのかもしれないが、歴史学こと日本のことを主に扱っているのに、日本の学会で発表しないでどうするのだろうか(海外へ投稿するのをいけないと言っているわけではありません)。

どうもその研究会というのがかなりマニアックな学会で、私も名前は聞いたことがあるけれど、何百人もいるような会ではない。専門の研究会は少数精鋭でよい面もあるが、逆にライバルが極めて少なく、嫉妬心が働くことがままあるような気がする。

一つの研究会でなにかうまくいかないからといって、他でダメとは限らない。たしかにいくつもの学会でリジェクトされるようでは、内容に問題があるのかもしれないが…。

あと、日本の場合に限らないが、同じことを言っていても、論旨に怒らないで、字句でいちゃもんが付く場合がある。結局、先学をリスペクトして、事実を淡々というのが良いらしく、つい筆がすべると思わぬ怒り?を買うこともあるかもしれない。

研究(論文)は、自己満足の部分もあるが、究極的には同じ志の人にいかに読んでもらえるかではないでしょうか。それも未知の人に。自分の発見を一人のものとしないで、知的共有財産とすることに主眼があるのであって、自分の虚栄心を満たすためだとすると非常にむなしいかなと思いました。

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