« December 2006 | Main | February 2007 »

January 2007

January 08, 2007

勾玉の起源

勾玉の起源というと、青森の鈴木克彦さんは、日本列島で勾玉が一系列で追えるという考えのようだ。鈴木説は或る意味正しいと思う。牙勾玉をとりあえず除くと、確かに前期から縄文には、ずっと曲がった玉がある。

ただ、①後晩期以前の勾玉があまりに形がさまざまであること。②中期のヒスイ文化全盛期にヒスイの勾玉がない点がひっかかるのである。

北海道の美々4遺跡の後期の勾玉が、日本列島での定型化した勾玉の最初と私は考える。実は、前期の勾玉とされるものには、ケツ状耳飾を再加工品が結構見られる。(長野市松ノ木田遺跡、松原遺跡など)これは、二つの可能性が考えられる。①素材が単にケツ状耳飾というだけであって、形としての「勾玉」はすでに成立していた。②ケツ状耳飾を素材として垂飾を造ったので、結果的に曲がった垂飾になった。①であると鈴木説に好都合であるが、私は②の可能性があると思う。なぜなら、前期にはケツ状耳飾や中期にはヒスイ製品が盛んに流通した中央高地に、後晩期の勾玉が少ないというのが、私が今一勾玉単一系統説にうなづけない理由である。

いずれにせよ、こうした単純な形態の装身具は他人の空似が避けられないので、セット関係だとか、素材や製作技法から起源論にアプローチしたいものである。それにしてもヒスイの勾玉がほとんど北海道や北東北であるという事実は、特筆すべきではないか。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« December 2006 | Main | February 2007 »