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February 18, 2006

牟礼の高山…

 私の母校は三鷹市の高山小学校なのだが、この小学校は牟礼(むれ)にある。だから校歌(三木露風作詞、近衛秀麿作曲)でも「ああ~我らの母校なる牟礼の高山小学校」とうたうが、牟礼ってなんという意味なのかは、小学生の私たちだけでなく、先生も知らなかった。
 当時三鷹の歴史という副読本のような教材(ガリ版だったと思う)には、牟礼某が住んでいたとか、人びとが「群れ」ていたとかの説が書いてあった。群れ云々はともかく、牟礼氏というような氏族がいたかを当時調べてみたが、そうした事実は出てこなかった。ただ、長野県に牟礼村(現在は三水村と合併して飯綱町になった)というのがあるのが調べてわかり、面白いと思ったが、日本にはありがちな地名なのかとそれなりに納得して当時の自由研究?は終わった。
 さて、長野に引っ越してきてウン十年。最近、善光寺や信州の古代史を調べていると、どうしても朝鮮半島の文化は避けて通れない。牟礼村の牟礼を百済語(?)の山の意味牟礼から来ているという説を知人に教えていただく。なるほど、牟礼は飯綱山のことかもしれない。そうしてみると三鷹の牟礼の謎も解ける。武蔵野の中央には山らしい山はないが、牟礼にはちょっとした丘(地元では高山と呼んでいる)がある。そうなのだ、高山はまさに百済語?で言えば「牟礼」なのだ。
 そうしてみると三鷹の語源は将軍家の鷹場があった(御鷹)から来ているというが、まさに鷹狩も百済から伝来したものなので、これもなにか偶然の符合ではないような気がする。学問的な証明はないのだが、ワクワクしてきそうな題材である。

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Comments

 牟礼・牟禮は朝鮮語でMWEに近い音で元々「山」を意味する言葉です。音韻変化して、ME(鷹の意味)となって、現在ではMEBONGSAN(鷹の峰)とかの山が沢山あります。MOEと変化した語は、四国・近畿地方南部に多い「~森」という名前になってこれも多く見ることが出来ます。MOROはご存知”小諸”等の”諸”で、調べてみますと、ラグビーボールを伏せた形の山に多く名付けられています。「やま」というのは約30程の言葉で残っています。今では、普通の使い分けは「丘・山・峰・岳」くらいでしょうか。説明すると大変に長くなるので概略は以上です。ご参考までに。

Posted by: ナグネイムグム | March 06, 2006 at 09:27 PM

ナグネイムグムさん コメントありがとうございました。 牟礼は山なんですね。…現代韓国語で、頭のことを「モリ」と言いますが、関係がありますか?
それにしても鷹も牟礼と関係が有る言葉だったとは驚きです。飯綱・牟礼村はともかく、武蔵野の三鷹にも百済系の人々がいたのでしょうか?

Posted by: かも | March 07, 2006 at 06:43 PM

人体語に関しては諸説有ります。「MORI」と関連づけて言われる日本語「つむり」も頭の意味ですが、これだけでは何とも言えません。丸い意味の「つぶ(粒)ら」の派生語の音転(B→M)と考えられますしね。「おつむ」から考えると、「つむ」が抽出されますが、省略形でしょうね。結局、「つ」を切り離すことは出来ない訳ですから別語と考えてます。叉、人体語で言えば、「TARI」は日朝・韓とも「足」の音として使われてますね。藤原鎌足さんを引き合いに出すまでもないでしょうが。長岡京市に「神足(こうたり)」駅が以前有りました。古代朝鮮との関係を語の残存から考察するのは面白いのですが、、厳密に「百済語・新羅語・高句麗語」と分けて見ることは現在では不可能に近い状態です。「三国史記」の地理編から新羅語以前の百済語と思われる語の抽出は出来ます。紀・続紀等からは新羅・百済の分布と移動も分かる事も有りますが、実態は把握できません。長野県では中・南部辺りに面白い俗事や語が有るなあと思った記憶があります。例の「牟礼村」のムレ本体(神社が在る所)を調べに行った時のことです。長野県立図書館での市町村誌を読んで感じました。存在は直感として感じました。正直、証明は手に負えないとも思いましたが。神奈川県大磯からの上陸組は確かに北上してます。武蔵の国は渡来系(特に新羅系)にとって、まさに活躍し放題だったと想像されます。答えになったでしょうか?

Posted by: ナグネイムグム | March 10, 2006 at 03:45 PM

ナグネイムグムさん レスありがとうございました。地名に限らず、考古学的にも意外と証明は難しいようです。だけど、古代において朝鮮半島系の人びとが果たした役割を無視できないことも事実だと思っています。

Posted by: かも | March 11, 2006 at 05:57 PM

ホームページのご努力と良さに感心して、ついブログにお邪魔しました。日本語になった朝鮮半島から来た言葉を洗い出して提議してはいますが、リアルタイムの政治経済と違って手間暇が掛かりすぎる割りには関心がないようです。学生達も卒業してしまえば、想い出に過ぎなくなるようで残念。そう言う意味で楽しみと期待を込めて今後もホームページを拝見いたします。ただ、朝鮮半島人が日本にもたらした波状的な文化の波は、日本文化を形成する根源的な役割を果たしたという認識は必要だと言うことだけはご理解下さい。失礼いたしました。

Posted by: ナグネイムグム | March 11, 2006 at 09:57 PM

ナグネイグムさん ありがとうございました。
今後とも宜しくお願いします。

Posted by: かも | March 13, 2006 at 09:47 AM

初めまして。
おもしろいですね、地名の考察。
ムレに関してはこちらの方が古代日本語からの考察をされているので、目を通されるといいかもしれません。
http://www.kin-imai.com/
それからマオリ語でも色々と当て嵌まるらしいので、こちらも紹介させて下さいね。
http://www.iris.dti.ne.jp/~muken/timei11.htm
不思議な字なので調べていましたが、あちこちで朝鮮由来ばかりを述べる方が多くて、少し怖い気もしました。
でも、色々と知識が広がるのは楽しいですね。ありがとうございました。

Posted by: | April 12, 2017 at 11:25 AM

コメントありがとうございます。
私は、最近、朝鮮語の影響というより、中世以降の朝鮮語に影響を与えた百済語や高句麗語の名残ではないかと「夢想」しています(証明のしようがないのですが…)。朝鮮語の「祖語」の影響であって、朝鮮語の影響かどうかは別問題だと思います。

マオリ語も面白そうですね。

では、また。

Posted by: かも(管理人) | April 12, 2017 at 12:58 PM

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