山本夏彦翁と魯迅先生
「毒舌」(陳腐)「辛口」(カレーじゃあるまいし)のコラムニスト山本夏彦翁の題名に「愚図の大忙し」という題が有る。私(山本翁)は愚図なのだが、いつも慌てている。というような意味だったような気がする。
山本翁はフランスにいただけあってフランス文学に詳しく、二葉亭四迷が好きだったせいか、ロシア文学にも興味があったようだ。その点、近代中国文学についてはあまり論及されなかったが、唯一魯迅についてはたびたび触れられている。
さて、魯迅から影響を少なからず受けているのか、考えてみるとこの「愚図の大忙し」という矛盾に満ちた題名、まさに魯迅(のろまでスピーディー)である。
魯迅がツルゲーネフの「ルージン」から来ていると指摘していた山本翁。是非そのあたり聞いてみたかったところである。
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