お追従の方法と実際
昔BCL(Broadcasting Listener・直訳すれば放送聴取者。当時は海外の短波放送を聞くことを趣味の意味)がはやっていたころに、人気があったのが、北京放送とラジオ韓国であった。どちらも聴取者のお便りをよく読んでくださるということと、ペナントやベリカード(受信証明書)の種類が様々で、サービスが良かったこともあったと思う。この2者に続いてモスクワ放送、自由中国の声あたりが続いていたような気がする。(BBC、ドイチェ・ヴェレ、ラジオ・オーストラリアファンは別にいた)
ところで、大人気というほどではなかったが、独特の口調と日本のマスコミでは決して聞けない論調で一部にマニア的な人気があったのが、朝鮮中央放送だった。
さて、ベリカードをもらうために、番組の感想を書くのだが、ただ「おもしろかった」では能がない。そこでお便りの時間で読まれるにはどうしたらよいか、各放送局に対して「お追従」がはじまる。
ただ、これもある程度なれると、お追従の仕方が、BCL仲間の間で伝授されてきて、ありきたりのお追従ではものたりなくなる。そこで、友人の中には徹底的にお追従するのだが、奇妙奇天烈なメッセージを発信し、それがたまに読まれるのを楽しみにする人もいた。
「日本の人民が愛読している少年チャンピオンの英雄『らんぽう』(らんぽうという少年とネズミが主人公のギャグ漫画)は、非常に面白く、貴国との友好関係を築くのに役に立つと思われるので、お送りします」なんていうのもあり、実際その人の手紙が読まれて、朝鮮中央放送のお便りの時間で「日本人民の友人『らんぽう』さんの資料ありがとうございました」なんて紹介されていたのでびっくり…。
当時はどうしてこういう変な?手紙を紹介するのかと思っていたが、こういう情報が日本人拉致などに利用されていたのかもしれないと考えると怖い気もする。
参考「私設 朝鮮民主主義人民共和国研究室」
●「朝鮮の声」放送で採用される手紙の書き方
http://www.piks.or.tv/report/20041210-24.htm
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